大河内傳次郎
『御誂治郎吉格子』
1931年(昭和6年) 日活作品 65分
監督/伊藤大輔 撮影/唐沢弘光
出演/大河内傳次郎、伏見直江、伏見信子、高勢実乗
『忠次旅日記』を始めとする数々の大ヒット傑作時代劇を生み出した伊藤大輔、唐沢弘光、
大河内傳次郎の名トリオの代表作。二人の女に想われる傳次郎演じる鼠小僧が、心憎い色男ぶり。キネ旬第4位。
『血煙高田馬場』
1928年(昭和3年)日活京都作品 縮刷版6分
監督/伊藤大輔
出演/大河内傳次郎・東木寛(伴淳三郎)
講談でおなじみの堀部安兵衛の高田馬場18人斬り
大河内傳次郎が、豪快な安兵衛を演じている
現在に残るのは残念ながら6分程度だが、一応話がわかるのだからすごい
『沓掛時次郎』
1929年(昭和4年) 日活作品 63分
監督/辻吉郎 原作/長谷川伸
出演/大河内傳次郎、酒井米子、葛木香一
賭世人であるがゆえに斬った男の妻と子を連れ、堅気になろうと旅をする沓掛時次郎
だがしかし・・・大河内傳次郎演じる時次郎が魅力的
『長恨』
1926年 日活 13分
監督/伊藤大輔 出演/大河内傳次郎
敵に包囲された弟とその恋人を逃がすため、兄が命をかけて闘う
『弥次喜多 伏見鳥羽の巻』
1928年 日活 23分
監督/池田富保 出演/大河内傳次郎、河部五郎
伏見鳥羽の戦に出征することになった弥次さんと喜多さんの戦いぶりを描いたコメディ映画。
『弥次喜多 岡崎の猫騒動』
1937年 大都映画 14分
監督/吉村操 出演/大岡怪童、山吹徳二郎
おなじみの弥次郎兵衛と喜多八が、東海道の宿場岡崎でドタバタ猫騒動
当時のローレル&ハーディ人気にあやかったデブとヤセの珍コンビ喜劇は大都映画の名物だった
阪東妻三郎
『江戸怪賊傅 影法師』
1925年(大正14年) 東亜マキノ等持院作品 51分
監督/二川文太郎 原作・脚色/寿々喜多呂九平
出演/阪東妻三郎、マキノ輝子、高木新平、月形龍之助、中村吉松
阪妻人気を決定的にした大ヒット作。明和から天明にかけ真の悪を挫く鮮やかな盗賊影法師が活躍する!痛快時代劇
『逆流』
1924年(大正13年) 東亜等持院作品 21分
監督/二川文太郎 脚本/壽々喜多呂九平
出演/阪東妻三郎、マキノ輝子
反逆のヒーローを描き、代表作「雄呂血」の基になったといわれる作品
現存する最も初期のころの阪妻映画
『坂本龍馬』
『小雀峠』
1923年(大正12年)マキノ等持院作品 縮刷版27分
監督/沼田紅緑
出演/市川幡谷、高木新平、阪東妻三郎
現存する最古の阪妻出演作品であり、阪妻が、悪役仇役で出演している珍品
親子の情愛、人情を描いた良心的佳作
『開化異相』
1928年(昭和3年)阪妻プロ作品 縮刷版20分
監督/犬塚稔
出演/阪東妻三郎、森静子、中村吉松
阪妻初のザンギリものとして話題になった作品
文明開化、恋人の父殺害の冤罪で投獄された男の復讐劇
片岡千恵蔵
『番場の忠太郎 瞼の母』
1931年(昭和6年) 千恵プロ作品 65分(縮刷版もあり)
監督/稲垣浩 原作/長谷川伸
出演/片岡千恵蔵、山田五十鈴、常盤操子
巨匠稲垣浩監督の無声時代の傑作人情時代劇。
何度も映画化されている「瞼の母」の中でも、片岡千恵蔵の本作は素晴らしい
幼い頃生き別れた母を尋ねて、江戸へ来た渡世人の忠太郎だったが…
『放浪三昧』
1928年(昭和3年) 千恵プロ作品 63分
監督/稲垣浩 原作・脚色/伊丹万作
出演/片岡千恵蔵、衣笠淳子
伊丹万作の脚本で撮った稲垣浩監督の最古の現存作品
千恵蔵演ずる伊達主水の明朗さ、喜劇的で知的な、味わいのある優れた時代劇
嵐寛寿郎
『鞍馬天狗』前后篇
1928年(昭和3年) 嵐寛プロ作品 75分
監督/山口哲平 原作/大佛次郎
出演/嵐寛寿郎、山本礼三郎、五味国枝
嵐寛といえば『鞍馬天狗』といわれるほどの当たり役となった人気シリーズ
倒幕を掲げて卑怯な輩を相手に鞍馬天狗が大活躍!
大人気を博した幕末ヒーローもの
市川右太衛門
『怒苦呂』
1927年(昭和2年) 右太プロ作品 32分
監督/白井戦太郎
出演/市川右太衛門、高堂国典
市川右太衛門20歳の時の作品
幕府軍に相対する教徒軍の隊長として出陣する志士、霊之介の奮闘
しかし過酷な運命が・・・殺陣シーンも華麗
月形龍之助
『斬人斬馬剣』
1929年(昭和4年) 松竹下加茂作品 縮刷版26分
監督/伊藤大輔 撮影/唐沢弘光
出演/月形龍之助
幕末の小さな藩を舞台に、圧制に苦しむ民を救う民衆のヒーローを、卓抜したスピード感で描く、伊藤大輔監督初期の傑作。
悪人に靡く輩を味方に変えていく主人公の説教とキャラクターが魅力的
『剣聖 荒木又右衛門』
1935年(昭和10年) 極東キネマ作品 44分
監督/仁科熊彦
出演/羅門光三郎、斯波快輔
赤穂浪士、曽我兄弟の仇討とともに、“天下三大仇討”の大乱闘と言われる痛快チャンバラ映画羅門光三郎演じる荒木又右衛門の36人斬りの大乱闘をご覧あれ
『艶姿影法師』
1933~34年(昭和8、9年) 宝塚キネマ作品 前後篇53分
監督/仁科紀彦(熊彦)
出演/大谷日出夫、原駒子、阪東太郎
女であるのにお家のために男であらねばならぬ旗本篠原吟之丞―お吟だが怪盗カゲロウといわれる鼓陣内に恋をして…
『続 水戸黄門』“讃岐の巻”
1928年(昭和3年)日活京都作品 縮刷版24分
監督/池田富保
出演/山本嘉一・河部五郎・尾上多見太郎
水戸老公生誕300年を記念して製作された日活の春秋超大作
四国高松を舞台に、老公が藩主の暴政を戒める
マキノ作品
『浪人街』第一話 『浪人街 第二話~楽屋風呂』
1929年(昭和4年) マキノ御室撮影所作品 縮刷版49分
監督/マキノ正博
出演/根岸東一郎、マキノ登六、南光明
マキノ正博監督若き日の代表作『浪人街』三部作の二話。浪人者たちの赤裸々な人間味を描き大ヒットした。全編はないが貴重なフィルムである。
『豪傑児雷也』
1921年(大正10年) 日活作品 15分版、21分版
監督/牧野省三
出演/尾上松之助、市川寿美之丞
目玉のまっちゃんこと尾上松之助主演の大人気忍術もの。善を勧め悪を懲らし
お家の再興を図る義賊、児雷也。ガマ、オロチ、ナメクジの三つ巴の妖術合戦は見物
『雷門大火 血染めの纏』
1916年 日活大将軍
出演:尾上松之助
日本最初の大スター「目玉のまっちゃん」こと尾上松之助主演の時代劇。
江戸の火消しとなった青年が頭「不動の千太」となり、意地と誇りと義理人情を見せる。
チャンバラシーンと大見得も見どころ。
『雷電』
1928年(昭和3年) マキノ御室撮影所作品 18分
監督/マキノ省三
出演/根岸東一郎、マキノ正博
“日本映画の父”牧野省三の監督としての遺作
息子マキノ正博が俳優として出演した最後の作品伝説の力士雷電為右衛門の爆笑の一番
『黒白双紙』
1924年(大正14年) マキノプロダクション作品 36分
監督・脚本/曽根純三
出演/清川清、藤井民治、杉狂児
「黒」の炭屋と「白」の洗濯屋の珍騒動。喧嘩の絶えない主人同士だが・・・
炭屋の倅と洗濯屋の娘は恋仲。マキノ映画のナンセンスな笑いが満載
その他
『幕末渡世異聞 月太郎流れ雲』
2004年 「幕末渡世異聞月太郎流れ雲」製作委員会
原作・脚本/石森史郎 監督/田中貴大
出演/嘉島典俊、笠原章、麻乃佳世、中田博久
平成の時代に作られた無声映画時代劇。元祖チビ玉嘉島典俊が、若き日の木戸孝允、月太郎を演じている。